島のくらし
先日、仕事で九州北部に1週間近く滞在していたのですが、公演最終日の後、
一日だけ余分に後泊して熊本市に滞在しました。
翌日早朝、車を借りて目指すは天草。そして天草下島の中田港からフェリーで30分のところにある
鹿児島県最北の有人島、獅子島へ。
特にこれと言って用事は無いのですが、なんとなく離島に憧れを抱いている私はこの一日を使って、
ひとつ「島めぐり」をしようと画策したのでした。
途中天草下島への橋での渋滞などありましたが、どうにかフェリーに間に合い一路獅子島へ。
フェリーの乗客は私一人。そして獅子島へ着いた私は気付きました。
離島とは言えども、そこには人の暮らしがあり、そしてそれは特別なものではないと。
変な期待をしていたのかもしれませんが、ここはまぎれもなく現代日本。
そして観光地化もほとんどされていないこの島は、より島の人々の生活が間近に感じられたのでした。
きっと私は「島のくらし」を何か特別なシンボルとして考えていたのでしょう。
しかしそこには人々の日常があり、私は島を歩くうちに、そこに興味本位でやってきた自分自身が
島の人々の日常への侵略者ではないか、と捉えるようになってきていました。
そうこうするうちに帰りのフェリーがやってきました。
もし次に島に来る機会があれば民宿にでも泊まって、私自身を島の日常に少しでも溶け込ませる
体験をしてみたいものです。
(写真:中田港→片側港 フェリー上から撮影)